CASE
事例紹介
CASENo.23
その他
μL/minの世界で選ばれた、高砂電気工業の電気浸透流ポンプIBPの精度
近年、猛暑日の増加に伴い、熱中症による健康被害への懸念が社会全体で高まっています。
スポーツや医療、労働現場など、様々な分野で熱中症対策や適切な水分管理の重要性が一層注目されています。
しかし、従来の汗量測定法は、装置が大型で高価である上、リアルタイムでの発汗量把握が困難という課題がありました。
こうした状況に対し、南カリフォルニア大学の研究チームは、誰もが手軽に利用できることを目指し、新しいウェアラブル汗量センサー(SRセンサー)を開発しました。
このSRセンサーは、連続的かつ高精度な汗量のモニタリングを可能にする画期的な技術として、大きな期待を集めています。
そして、この革新的なSRセンサーの性能を詳細に検証する実験において、当社の電気浸透流ポンプ IBP Seriesが重要な役割を果たしました。

汗量センサー(SRセンサー)
引用: Islam, M. S. et al., Printed Wearable Sweat Rate Sensor for Continuous In Situ Perspiration Measurement. Advanced Intelligent Systems, 2024.
課題と解決
開発されたSRセンサーは、小型・軽量でウェアラブル、かつ使い捨て可能な設計です。
センサーの感度や精度、応答性を評価するために、安定した微小流量の送液と高い再現性を持つ当社の電気浸透流ポンプ IBP Seriesを用いて、人工汗をセンサーに流す検証が行われました。
センサーの検証実験の様子
引用: Islam, M. S. et al., A Wearable Sweat Rate Sensor with Adaptive Sweat Ion Concentration Calibration. IEEE Sensors Letters, 2025.
人間の皮膚には、およそ150 個/cm²の汗腺が存在し、汗腺1個当たりの発汗量は1~20 nL/minと言われています。
センサーにある直径4.5 mmの汗の注入口が皮膚表面に密着すると仮定した場合、センサーに集められる理論上の最大発汗量は約1.8 μL/minと見積もられます。
この微量な発汗量を模倣してセンサーの測定精度を評価するためには、精密な流量制御が可能な送液システムが不可欠でした。
検証実験の結果、このセンサーは0.01 μL/minという極めて高い感度で汗量の変化を検出できることが確認されました。このような高精度な測定を実現できたのは、当社の電気浸透流ポンプ(間接駆動型) IBPシリーズ *の安定した微小流量制御性能によるものです。
この研究成果は、Wiley社の学術誌「Advanced Intelligent Systems」に掲載されました。
本センサーは個別健康管理技術の革新を大きく推進し、今後のヘルスケア分野での応用拡大に貢献することが期待されています。
* 電気浸透流ポンプ(間接駆動型) IBPシリーズ
電気浸透流ポンプ(EOP)を圧力発生源として利用した間接駆動型のポンプです。
EOPを用いて間接駆動液を流すことでダイアフラムが押しつぶされ、輸送液が吐出されます。
この実験では、脱イオン水を間接駆動液とし、人工汗を送液しました。
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