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1995.07.03

開発品情報

ピコフローモニター PF-04【開発品】

製造元 : (株)ケムコ
総販売元 : (有)ピコデバイス
  • ◆リアルタイムで微量送液の測定が可能
  • ◆液体に接触しないダイレクトモニター方式
  • ◆流量データをPCに取り込み可能

pf-04a.jpg
 流量モニタリング装置として毎分ピコリットル、ナノリットル、マイクロリットルの流量範囲を精度良く、くり返し測定できるピコフローモニターです。
 この流量モニタリング装置は、第一にキャピラリー液体クロマトグラフィーへの適用を目指していますが、いろいろな分野で使用できます。


■クロマトグラファーにとって微小流量モニタリングは必要

 液体クロマトグラフのカラム流量は、分離された試料成分の保持時間に直接的に関連します。クロマトグラフィーではこの保持時間がピーク同定の基本情報であり、もし流量が変動して保持時間が変動すると、試料成分の同定が不確定になります。
 例えばミクロ・キャピラリーカラムではμL/minからnL/minの流量が用いられます。この流量変化をリアルタイムに測定し、流量の安定性と保持時間の信用性を増す必要があります。すなわち、カラム出口側における連続的な流量モニタリングはミクロ・キャピラリーLCシステムにとって必須の装置です。

適用分野
流量測定:毎分マイクロリットルからピコリットルまで、液体ポンプ、燃料電池、マイクロTAS、液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析計(LC/MS)との結合、キャピラリー電気泳動等


■仕様
流量範囲
    <キャピラリーサイズ>      <測定範囲>
 (1)    75μm        50.0 ~ 2500nl/min
 (2)    100μm        100 ~ 4000nl/min
 (3)    150μm        300 ~ 8000nl/min
定格電源
 AC100V
圧力
 100 ~ 300kPa
接続
 10-32UNF
モニター表示
 液晶流量表示 (nl/min)
インターフェース
 RS-232C (PC上にエクセル流量情報を収得可能)
対象液体
 光の透過する液体、沸点 40 ~ 150℃
 例:エタノール、メタノール、水、アセトニトリル及び混合液体

■ ピコ流量モニターの原理

 図1にピコ流量モニターの構成を示しました。微小口径をもつ溶融石英キャピラリー管を流量測定用の中空管として用います。

①A点を極部加熱します。

②A点の極部加熱により生じた管内流体の物性変化はゾーンとして流れていきます。

③物性変化のゾーンは、管中を移動してB点に到ります。このB点でこの物性変化を信号として捕らえます。

④測定を連続的に多数回行い、流量の時間変化の信号を得て、これに基づいて試料保持時間の流量測定に基づいた補正信号、ポンプ作動への補正信号が得られます。

 AB間の距離を調整することにより、毎分マイクロリットル、ナノリットル、ピコリットルの測定が可能になりました。

pf_flow.jpg 

 図1.マイクロ~ピコリットル流量モニタリング

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