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航空宇宙

微小重力下での再生医療実験への貢献 – Techshot社

微小重力下での再生医療実験への貢献

Techshot社は、宇宙で使用する独自の実験機器を、設計・開発し販売している会社です。NASAやいくつかの大学、研究機関と取引があります。高砂電気工業が販売する小型送液ポンプRP-Qシリーズは、国際宇宙ステーション(ISS)に搭載されるTechshot社製の多用途可変重力プラットフォーム(Multi-use Variable-g Platform:MVP)ペイロード内で使用される実験モジュールの主要な構成部品の1つとして採用されています。 ポンプが組み込まれた実験モジュールは、2020年3月初旬のSpaceXミッションCRS-20において、ISSに最初に打ち上げられました。

 
宇宙実験機器 採用事例 高砂電気工業
MVP Cell-03実験のために国際宇宙ステーション(ISS)に送られたTechshot社の研究機器と、装置に組み込まれた高砂電気の小型チューブポンプ

 
宇宙実験機器 採用事例 高砂電気工業
実験モジュールをTechshot社製 MVPに積み込む宇宙飛行士Serena Auñón-Chancellorさん

 

課題と解決

MVP Cell-03ミッションは、微小重力下におかれた心筋細胞の成長率増加を検証することを目的とした研究です。 実験中、心筋細胞は、特別に設計されたTechshot社製細胞培養実験モジュールで成長しました。これにより、研究者は、細胞の成長プロセスが微小重力下と宇宙飛行環境において異なるかどうかを総合的に調べることができます。

 
MVP-CELL-03実験では、実験モジュール内の心筋細胞の成長プロセスを、宇宙ステーションの日本の実験室「きぼう」内に取り付けられたMVPペイロードを使用して観察しました。 チューブポンプRP-Qシリーズは、12個の実験モジュールそれぞれの内部で使用され、栄養素を心筋細胞に送る役割をはたします。

 
微小重力実験装置の開発にあたってTechshot社が直面した問題の1つは、装置の小型化でした。 ISS内のスペースが限られているため、約3 mL/minの一定流量を供給できる小型ポンプが必要でした。 RP-Qシリーズは指先にのるほど小さいポンプですが、Techshot社が必要とする3 mL/minを提供でき、同等サイズの他社製品よりも優れています。 Techshot社がRP-Qシリーズの送液ポンプを使用した理由の1つは、単純な構造でシール箇所が少ないチューブポンプを使うことでリークの可能性を軽減させることができたことです。 また、ポンプヘッドを取り外して交換可能なので、無菌状態を維持でき、流路の組み立てが容易です。

 
30年以上前に設立されたTechshot社は、世界をリードする商業宇宙企業の1つです。 高砂電気工業の小型ポンプがTechshot社とともに科学の進歩に貢献できることを嬉しく思います。

 
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TechShot社のニュースリリース

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